口腔内の小水疱

 

口の中に小さなプツプツができたらウィルス感染かもしれません。

これは手足口病です。

原因はコクサッキーA16、あるいはエンテロウイルス71などによる感染で、

口腔内の小水疱が破れて小さな潰瘍となることに加え、

手足の小水疱を特徴とするウイルス感染症です。

 

 

これはヘルパンギーナという感染症です。

エンテロウイルス属、流行性のものは特にA群コクサッキーウイルスによる感染で、

上顎の奥のほうから喉にかけてに発赤および多数の小水疱を認め、

小水疱は破れて小さな潰瘍となります。

ヘルペス性口内炎が口腔の前方に症状を呈すのに対して、これは口腔の後方と咽頭での発症が特徴です。

夏に流行しやすく、小児にみられることが多いのですが、まれに大人にも発症します。

 

 

一番よく見られるのが単純性ヘルペスウィルスによる感染す。

一般には無症状の感染(不顕性感染 ふけんせいかんせん)ですが、数パーセントが顕性感染(けんせいかんせん)としてヘルペス性口内炎の形をとります

小児によくみられますが、近年では核家族化に伴い大人にもみられます。

 

 

 

次の方は来院が早かったのですぐに治りました。

上あごの奥のほうに水疱が群発していますが、ヘルパンギーナではありません。

口の中、全体に水疱が発生しています。

 

 

次の方は、来院が遅れ、治療が長引いた方です。

小水疱が破れてすべてアフタ(小さなかいよう)になっています。

一か月後に再発しました。

唇と舌がとても痛々しいです。

 

 

 

 

厄介なのが帯状疱疹です。

子供の時になった水痘のヘルペスウイルス(水痘帯状疱疹ウイルス)が、神経の付け根に残っていて、体調が悪いとそれが活性化されて発症します。

三叉神経(さんさしんけい)領域の顔面皮膚に多く認めます。

広い範囲に帯状に発赤と小水疱(すいほう:水ぶくれ)がでます。

かなりの痛みを伴い、重症の場合もあるので注意が必要です。

 

ここまでひどくなる前に大学病院か、お近くの歯科に来てくださいね。

72時間以内が勝負です!

できたら24時間以内がベストです。

 

 

若葉駅前歯科